本部長挨拶
第七管区海上保安本部長
徳野 勤
社団法人九州北部小型船安全協会の皆様、新年明けましておめでとうございます。
田中丸会長をはじめ会員の皆様に対し、謹んで新春のお喜びを申し上げます。
貴協会におかれましては、会員の皆様方一人一人のご尽力によりまして順調な発展を遂げられ、その活動が今や関係の各方面からも非常に高い評価を得ておられます。私共といたしましても、海上安全指導員をはじめ、現場での活動に直接携わっておられる方々の海上安全パトロールや海上安全講習会の開催等を通じた安全思想の普及等の数々の活動に対し、改めて敬意を表するところであります。
さて、昨年一年間は、一連の企業不祥事、金融不安など、国民生活を巻き込んで日本全体が大きく揺れ動いた年でありましたが、海上におきましても、済州島沖での第18長運丸の衝突沈没、韓国で沈んだタンカーオーソン号からの重油流出、関門港でのチュウハイ号の衝突沈没、対馬沖でのケミカルタンカーアパンチャット5号の沈没等社会的反響が大きい事故が多数発生いたしました。
また、皆様に最も身近な小型船舶に関係しましては、近年の国民生活の多様化に伴い、舟艇を利用した海洋性レクリェーションが、着実に国民の間へ普及、定着してきており、活発な活動が行われておりますが、これらの活動に伴い、当管内では救助を必要としたプレジャーボート等の海難が平成9年には91隻も発生し、全海難に占める割合が前年に引き続き約30%と非常に高く、且つ、これらの海難による死亡行方不明者が5名となるなど予断を許さぬ状況が続いております。
これらのプレジャーボート等小型船舶の海難防止をより実効あるものとするには、貴協会と当管区本部及び各海上保安部署が一体となった活動が有効であり、加えて、プレジャーボートの安全に関し、豊富な知識と経験を有する貴協会の自主的なボランティア活動が地域のニーズにしっかりと応え実施されていくことが重要であると思われますので、今後とも貴協会の積極的な活動を期待いたしております。
当管区本部といたしましても、貴協会の事業の充実・発展と皆様方の活動に可能な限りご支援とご協力を申し上げる所存でございますので、よろしくお願いいたします。
最後になりましたが、皆様方のご健勝と貴協会の並々のご発展を心から祈念いたしまして新年の挨拶といたします。
会長ごあいさつ
社団法人 九州北部小型船安全協会々長
田中丸 善昌
新年、明けましておめでとうございます。皆様にはお健やかに新春をお迎えのことと、心よりお慶び申し上げます。
さて、皆様共々に新しい年に期待し願う事は、世情に早く明るさが戻って来て欲しいと言う事でしょう。広くは政治経済をはじめ、私達の生活に潤いと安らぎが得られ、将来への展望が開ける事だと思いますが、未だ仲々立ち直ることが出来ず、不安と焦燥の中に新しい年を迎えました。私どもの関わる海の安全、海洋レジャーの面でも新しい問題、難しい課題が起こって参りますが。先ず私どもで出来る事は、マナーをはじめ基本に立返って、一人ひとりが自分の問題として、安全意識、行動に徹することが全ての出発点である事を、改めて心せねばならないと考えます。
明るく健やかな海洋レジャー、海の安全確保へむけて、自分の為、万人の為に気持ちも新たに取り組んで頂くことを切にお願いし、併せて皆様の並々のご健勝、ご多幸をお祈りして新年のご挨拶といたします。
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